人事システムにこそクラウドサービスを。もう人事部だけのデータではない?
人事システムの導入形態に関する調査によると、約6割の企業が「オンプレミス型」を導入しており、依然として主流といえますが、近年、「クラウドサービス型」の導入企業も増えていて、特に従業員数300名以下の中小企業では、その4分の1がクラウド型を利用しているとのことです。
オンプレミス型とは、企業がシステムを自社で管理・保有し、自社の設備で利用する形態を指します。企業が自社のスタイルに合わせたカスタマイズができることや、クラウド型に比べて情報漏洩のリスクが低いことなどが強みとされています。
クラウド型は、サービス会社がシステムを管理・保有し、企業はインターネット上でソフトウェアを利用する形態を指します。企業はすでに構築されたシステムを利用するのみであるため、維持費・管理費を抑制できることや、設定が容易で、導入期間の短縮が可能であることなどが強みとされています。
では、採用・人事労務・教育など、従来、情報の機密性が重要視されていたヒューマンリソースの分野で、なぜ、クラウド型のシステムを採用する企業が増えているのでしょうか。
クラウド型であればいつでもどこでも利用できる
クラウド型の利点は、やはりいつでもどこでも利用できるという点にあります。例えば給与計算や就業管理を外部委託している企業では、クラウド型であれば、自社と委託先それぞれからシステムにアクセスすることができ、常に最新の情報を共有することができます。また、「eラーニング」を行う場合に、クラウド型であれば、受講について時間や場所の制約がありません。
そしてクラウド型を導入するメリットは、コストを抑制できるという点にもあります。オンプレミス型の場合、ソフトライセンスの購入費用、サーバ費用などの初期コストが大きいだけでなく、自社でメンテナンスも行う必要があるため、ランニングコストもかかります。それに対し、クラウド型であれば、設備についての初期コストはかかりません。また、アカウント数や利用機能に応じて課金されるため、最小限のコストのみで利用することができます。
カスタマイズはしないほうが良い?
一方、「自社にフィットしたカスタマイズができない」ことが、クラウド型の「弱み」として挙げられます。構築されたシステムの仕様に基づいて利用しなければならず、メンテナンスやアップデートもサービス会社の対応待ちとなってしまうことが、理由とされています。しかし、クラウド型は、想定される業務プロセスに関する膨大なデータの分析をサービス会社が行った結果、「これがベストである」という機能を取り込んだものがリリースされています。
「カスタマイズができない」のではなく、無駄な機能をなくしてシンプルにしたものが、クラウド型といえるのです。よく、カスタマイズできることを宣伝するクラウドサービスがありますが、カスタマイズすると一斉アップデートができないため、結果として、バージョンアップや、脆弱性への対応が遅れる可能性もあることを知っておいたほうが良いでしょう。
リレキノチームは、特定の人事用途に適した面があります。例えば、新卒や中途採用の候補者をリレキノチームに招待して、社員たちとコミュニケーションを図ります。会社の実績や入社後のマッチング率アップと内定離脱の抑止にもなりそうです。