固定リンクがネットの情報量を爆増させた?
固定リンク(パーマリンク、パーマネントリンクとも呼ばれる)は変化しないURL。固定されたページとして、独自のURLを持つページのことです。
それって普通なんじゃないですか?とお思いになる方もいるかもしれません。インターネットの初期では、自動で生成されるページも少なく、このパーマリンクは多くはありませんでした。しかし、CMS、特にブログシステムの登場によってそれは一変しました。
ちょっと前のネットの世界から見て行きましょう。
ブログ後とブログ前のネット
「ブログ」というものが登場してから、ネット上の情報量が爆発的に増えました。ブログは「WEBLOG」という言葉が縮まって出来た、まさに「WEB」上の「LOG」なのですが、個人の寸評サイト、日記サイト、ニュースサイト、オウンドメディアといった様々なサイト形態に進化して現在に至っています。
アメブロなどの大手企業が提供する無料ブログから始まり、ブログ生成ソフトと呼べる、Wordpress、Movable Typeなどのシステム(ソフトウェア)を使って作られるサイトや、今ではSNS的な要素を持つブログサービス、MediumやNoteなどの応用系も増えてきています。
そして、これらの特徴を決定づけているのが、パーマリンクです。
パーマリンク(固定リンク=個別ページURL)の重要性
パーマリンクは、一つの投稿(記事、エントリーなどと呼ばれます)に、個別のURLが出来ます。これが劇的にWEBページをインターネット上に増やす原因となりました。
ブログが登場する前までの、WEB上の日記ページ(例としてdiary.html)は、1ページ内にXX年XX月XX日、何々をしました〜的なものが箇条書きのように羅列されるのがほとんどでした。一般企業のサイトのニュースやトピックなども同じような感じで、当時はトピックス毎にページを分けるという発想がありませんでした。
しかし、中に羅列するコンテンツが増えるにつれて、更新管理が手間になってきて、とにかくページを伸ばすか、どこかで分けるか、といったように何とかしなくてはならない状況になり始めます。
そして、検索エンジン(Google)から見ると、このページは内容がコロコロ更新され、良く変わり、「結局何を言いたいのか良くわからないごちゃごちゃな謎のページ?」としてインデックスされてしまうことになったのです。
1投稿=1ページが基本になった
そこで、ブログシステムは、日時を記録し、1つづつページに分けることでそれを解決したのです。これがパーマリンクです。ページ数は増えますが、それぞれのページの内容が明確になり、検索エンジンとしても、「そうかこのページはこの時の、この内容のことを言っているのだな。」と判断でき、検索する側にも有効な情報としてインデックスされ、提供できるようになったのです。
情報内容がパーマリンクによって確実にインデックスされるように
たとえば、そのページの内容が「今日は金曜、疲れた自分への美味しいご褒美スイーツ!」の1文と写真しかなくても、検索エンジン(Google)としては、「あ、これは自分への美味しいご褒美スイーツのページなんですね。」と伝わるわけです(検索順位は別として)。
これが、昔のようにダイアリーページとして書き足し式で一緒くたになっていると、気分によって、ご褒美スイーツから、今日のランチから、政治経済の話題まで、1ページに収まることになり、たとえその中にすごく有効な情報があったとしても、検索エンジンにそれが伝わりにくくなってしまいます。
そういう意味でこのパーマリンクは情報量を爆発的に増やすことになったのですが、誰もが有用・無用な情報を発信でき、それを検索しやすいようにしたという意味で、重要になったのです。それをブログシステムは加速させたのです。
当時人気だったトラックバックとコメント機能とは?
これはブログ初期の話ですが、システムの特徴として、トラックバックとコメントという機能がありました。
トラックバックは簡単に言うと「相互リンクを簡単に貼れる機能」なわけですが、その相互リンクの内容も、関連性が高いということに重要性があります。
あるブログ記事や日記に対して、「自分はこういう意見もあると思う」と言った内容をその人のブログにトラックバックすれば、本家の記事を書いた人も、それをたどって見ることができ、また他の人は違った意見や、同様な意見をWEB上に、関連づけて別ページで発信できると言うことになります。
これも検索エンジンからすれば、トラックバック=被リンク(他サイトから貼ってもらうリンク)ですから、関連性の高い被リンクが多い、ということはそのページの内容が情報として価値が高い!と言う判断材料につながるわけです。
コメントはトラックバックするほどのことは無いが、良い記事ですね、とか、「何か一言残したい、というコミュニケーション機能ですが、これらの活用場所は今となってはSNSへと場を移しています。
トラックバックもコメントも当時は有用な機能でしたが、「スパム」によって逆に面倒な機能になってしまったのです。また、有名な記事に、くだらないトラックバックをつけて、自分のサイトへの流入を増やすと言う人的スパムの問題も顕著になりました。
記事に関する意見交換はSNSへ
これらの機能に代わってSNSでシェアされた記事にそれぞれの方が意見をコメントしていく、と言うのが今の流れではないかと思います。SNSでのシェアもある意味相互リンクに近い機能です。そして、SNSの膨大な投稿にも実はパーマリンクが割り当てられており、ある意味どうでも良い呟きも「パーマリンク」を作り出しているのです。
結果ネット上の情報量が爆増した
この誰もが簡単に情報を発信でき、検索もされやすいと言うブログシステムが、WEB上に爆発的に情報の増加をもたらしたと考えています。
検索エンジン側もより迅速に、より的確な「パーマリンク」をユーザーに届けられるように、ブログシステムとSNSが大きな要因となったことは間違い無いでしょう。
と言うわけで、今日も星の数ほどのたくさんの情報がWEB上にパーマリンクを持って公開され、それをGoogleが、一生懸命インデックスして、皆様の元へ届けているわけです。
ちょっと雑学的な話になりました。最後までお読みくださりありがとうございます。
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